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「ぜーっ、はぁーっ!!」
息切れしながら、私は自分の席にドカッと座る。
そんな私に驚きながら、真琴ちゃんが振り返った。
「美羽、どうした?一体何事?」
「えーと、ふぅっ……色々、あって!!」
「分かった、とりあえずこれ飲めば?」
そう言って、真琴ちゃんがペットボトルのお茶をくれる。
それを一口もらうと、ようやく落ち着くことができた。
「それで、どうした?」
「うん、実はね……」
どこから話そうと悩んだ私は、お父さんとの出来事から、家出して棗くんの家に居候していることまで、全てを話した。
「だからね、今は先輩の家に居候してるんだ」
「…………」
すると、真琴ちゃんは目を丸くしたまま、固まっている。
「真琴ちゃん、大丈夫??」
手のひらを真琴ちゃんの目の前で振って見せれば、ハッとしたように私を見た。


