「美羽……でも、自分が信じられないなら、俺の言葉を信じてほしい。俺は、心から美羽の存在に救われてるよ」

「棗くん……頑張ってみます」


棗くんがあまりにも必死にお願いしてくるから、私はそう答えるしかなかった。


でも、棗くんの言葉なら……信じてみたいって思う。

なぜそう思うのかは、まだわからないけれど……。


「美羽、片付けは俺がやるから、美味しいご飯をありがとう」


そう言って食事を終えると、棗くんは立ち上がった。


「っ……いたたっ」


すると、棗くんはお腹を押さえる。


「え、棗くん大丈夫ですか!?」

「うん、美羽のご飯が美味しすぎて、食べすぎちゃったみたいだ」


そう言って、茶目っ気たっぷりに笑う。

だけど、額の汗がすごい。


「でも、汗すごいです!」


本当は、体調が悪いんじゃ……。

慌てて立ち上がり、棗くんの体を支えた。