「そんな時、あのゴミ捨て場で美羽に再会した」
「え……?」
再会したって……どういう意味?
私と棗くんは、あの日初めて出会ったんじゃ……。
「美羽は覚えてないかもしれないけど……あれは、2度目の再会なんだよ」
「え、私と棗くんは、どこかで会ってるんですか?」
「うん、俺にとっては……ずっと消えない想いと一緒に、ちゃんとここに、残ってる大切な出会い」
棗くんは自分の胸をトントンと叩く。
そう言えば……初めて棗くんのベッドで眠った時、夢かうつつか分からない微睡みの中で聞こえた。
『また会えてよかった……』
『もう、一人で寂しい思いはさせない。俺がきみの傍にいられる間は、絶対に……』
そう言ってたのを思い出す。
あの時私は、どうしてこんなに優しくしてくれるんだろうって、不思議に思ったんだ。
「俺にとって美羽はね……」
そして話し出す棗くんの話は、私も忘れていた、驚くべきものだった。