「まずは、片付けからやらないと駄目そうですね」
「そうだね、美羽、何からしたらいい?」
「それじゃあ……」
そう言って、私たちはそれぞれ棗くんが皿洗い、私がリビングの片付けをして掃除にとりかかった。
そして、1時間ほどでようやく部屋が片付くと、私達はやっと飾り付けを始めることが出来た。
「棗くん、折り紙のリースを壁に付けたいんですが……届かなくって」
「分かった、俺に任せて」
そう言って、高いところの飾り付けは棗くんが率先してやってくれる。
棗くん、頼もしいな……。
そんな姿にドキドキしていると、棗くんはポンッと私の頭を撫でた。
「そんなに見つめられると、緊張しちゃうから」
「あっ、ご、ごめんなさいっ」
私、無意識に棗くんのこと見つめてた!?
それに恥ずかしくなって、俯く。
緊張しちゃうなんて言ったけど、棗くんはさほど気にした様子は無かった。


