あたしたちは中学の頃からいつも使っていた公園に集まっていた。
いつもは暗い時間だったから、始業式が午前で終わってこの時間から集まる今日はなんだか不思議な感じがしていた。
ひとけのない公園には子どもひとりおらず、いるのはあたしたちだけ。
錆びついたブランコに乗るわけでもなく、土まみれのすべり台を使うわけでもなく、地べたに座って話すいつも通りの時間。
「高校行ったらさー、やばい奴ばっかだったんだよ!余裕で学校でタバコ吸ってたんだ、びっくりっしょ?」
「ほんとだよなぁ。俺らはまだ可愛らしいヤンキーだったんだなぁ」
ゲラゲラと笑う下品な笑い方もいつも通り。
「んで、お前はどうだったんだよ?秀才ばっかの新山高校」
「……」
「おーい、美緒?聞いてる?」
フワフワの長い金髪が目の前で揺れて濃いメイクの顔が現れた。
「うわ、瑠花。びっくりした」
「びっくりって何だよ〜。さっきからずっとしゃべってたっしょ」


