―――……。



喉、渇いた……。


うなされて汗をかいたからか喉が渇いたので、右脇にいる一期を起こさずにゆっくり静かに部屋を出て、台所へ向かった。



―――ガチャッ。


台所の扉を開けるとそこには


奏『あ……。』


俺の悩みの種がいた。

手には俺の求めていたミネラルウォーター。


……最悪。


用事のなくなった&関わりたくない俺は、来た道を帰ろうと扉を閉める。



が。



奏『待てよっ!!!!!!!!!!』


呼び止められた。


まぁそんな簡単に聞く俺じゃない。

また無視して帰ろうとするが……


奏『待てって言ってんだろが!!!!!!

お前、これから1歩でも動いてみろ?
だ、だ…抱き着くぞ!!!!!????』


はっ!!?


思わず体が固まる俺。

だ…《抱き着く》?
そんなことされたら、即死だ。

てゆーか、脅しかよ?