医務室につくと、尊をベッドに座らせる。
相変わらず頭痛が収まらない様子で心配。




「尊、大丈夫?水飲む?」

「・・・う・・・うう・・・」




いったいどうしたというのだろう。
白銀部長に会ってから様子がおかしい。

こんな風に苦しむ尊なんて、はじめてだ。




「ぅう・・・っ、ぅあ!!」

「きゃっ」




ドン、と突き飛ばされ、尻餅をつく。
突然の事に驚きながら尊を見上げる。





「無様な姿だな」





いつの間に追ってきていたのか、振り向けば白銀部長の姿。
その時、突然突風が吹き荒れ目を閉じる。

風邪が収まり目を開くと、尊が妖狐の姿に戻り光る鎖に身体を固められていた。



「尊!?」





どうなっているの?
白銀部長を振り向くと、そこには、真っ黒な毛並みの獣耳と尻尾をつけた尊と似た姿の白銀部長の姿。




白銀部長は・・・妖狐・・・?




「あ、あなた・・・」





やっぱり、同じ妖狐だから尊の正体を知っていたんだ。
尊自身の事も、知っている・・・?