「お、りゅうー!」


「どうしたよ。吹雪になんかあったのか?」
 

降渡からのいきなりの呼び出しに、流夜は急いで地元へ戻った。


『ふゆが大変。すぐ来て』というメールを受け取ってしまったので。


降渡が呼んだのは繁華街の中の喫茶店だった。


「あそこ、見えるだろ?」


「ん?」
 

降渡は自分の向かいの席に流夜を呼んでから、道路を挟んだ反対側のカフェテラスを示した。


流夜は席につく。と同時に頭に一撃を喰らったみたいな衝撃を受けた。


「あそこで、ふゆと咲桜ちゃんがデート中」


「はあ⁉」
 

デート⁉ しかも、咲桜が吹雪と⁉