在義はだんだん黒ずんでいった。
元から黒いくせに、年を経るごとにそれは濃度を増していく。
ひかるは、たぶんそれに気づいていた。
だから畏怖(いふ)していた。
俺はそんな幼馴染が危なっかしくて、結局同じ進路を歩んでいた。
在義は光の世界の中の、黒い部分だった。
影じゃない。闇じゃない。ただ、黒い部分。
決して白くはなれないそれ。
しかし、光の中でしか生きられない、それ。
苦痛の生き様。
華取在義は、そんな奴だ。
俺の恋人とは、三宮光子(さんのみや ひかるこ)。
高校の同級生だ。こちらは少し説明がいる。