「あー、なんてゆーかさ。すごいね、お前たちは」 「? なにが?」 吹雪はしみじみ言うものだから、咲桜は瞬いて見返した。 「……いや。なんでも」 誤魔化された。 なんだか哀愁が見えて、咲桜は、それ以上は訊かなかった。 一月後のホワイトデーには、吹雪からお返しを二つもらった。 一つは飾った。 食べられるわけないよ! 吹雪にそう言うと、いきなり吹き出された。 お前たち似過ぎてるよ、と。