「雲居降渡さんと、春芽吹雪さん。流夜くんの幼馴染で、ほら、学校に来た二人だよ。遙音先輩の後見人って言うか……遙音先輩が師事してる人たちって言えばいいかな。先輩から頼まれて、三人は遙音先輩の親族席に列することになったんだ」
「そんで僕は咲桜の親友だね」
「ふゆちゃん、ややこしくなるからそれは今置いておいて」
「クールだねえ」
胸を張る吹雪と、降渡に手がかかっている流夜と、なんとか頑張っている降渡。協調性、ゼロ。
「じゃあ、あの時の警察の人と探偵の人?」
「そう。ふゆちゃんが刑事で、降渡さんが探偵。それと私の事務所の先輩の絆さんが、降渡さんの奥さん……降渡さーん、生きてますー?」
思わず遠いところへ呼びかける感じで声をかけてしまった。
降渡がついにヨレヨレし出した。



