「うん。あたしが咲桜と出逢ったことが運命だったら、遙音くんにまた逢えたのも、運命でしょ? 咲桜と友達じゃなかったら、先生とは関わらなかったと思うから」 「……………」 五秒ほど黙った遙音、笑満の肩に額を押し付けてきた。 「は、遙音くん?」 「………ありがとう」 「え? こ、こちらこそ?」 顔は全然見えないけど、少しだけのぞく耳が真っ赤だった。 「あのさ」 額を押し付けたまま、遙音が言った。 「うん?」 「喧嘩……とか、しても、ちゃんと仲直りしようね」