朧咲夜ー番外篇ー【完】



「龍生兄さんもご存知でしょうけど、在義兄さん、わたしのこと全然気にしてませんでしたからね」


「ひでえな、お前」


「………」
 

幼馴染二人に挟まれた在義は、目を瞑って、ついでに耳も瞑りたい心境だった。


「でも、探しに来てくれたのが在義兄さんで、桃ちゃんに逢ったら――愛せるって、思ったんです」


「………」
 

龍生は黙って続きを待った。


「在義兄さんが選んだ人だから、愛するんだ、とか、愛さなくちゃ、じゃなくて、わたしはこの子を愛せるって、思ったんです。

そう思ったら、桃ちゃんが可愛くしか見えなくなりました。生まれた咲桜ちゃんもとっても可愛い。

……わたしは桃ちゃんと、友達になりたいって思いました」