「なのでお願いしますっ! 咲桜と笑満とオト、俺と一緒にるなを育ててください!」
「初っ端から他力本願かよお前。つーか、それはほんとなわけ? 勝手に連れて来てはないんだな?」
確認する遙音に、また、うんと肯く。
「だって俺、女の子の接し方なんて知らないし。咲桜と笑満がお母さんになってくれたら絶対いい子に育つから。
あと、るなは日系で、本名はルナ・クサナギっていう。現地の警察にはちゃんと交渉して、正規のルートで連れて来た」
「本気なわけか……」
頼の説明に、遙音はため息をついた。すっと、前に出たのは咲桜だった。
「頼。立ち上がって」
「……はい」
咲桜と頼の目線がかち合う。
咲桜は鋭い視線のまま問いかけた。



