「流夜くん! 見て見て!」
 

帰ってきた流夜に抱き付きついでにスマートフォンを見せた。


「ん?」
 

流夜は当然抱きしめ返し、咲桜の顔が見えるように少しだけ離れた。


「今日ね、笑満と逢ってきてね、結婚するんだって! 遙音先輩と!」
 

写真が写されたそれには、笑満が左手を見せているものだった。


ちなみに咲桜が後ろから笑満に抱き付いてので、下手したら恋人写真にしか見えない。


相変わらず仲よしだ。


「ああ。みたいだな」


「知ってたの?」


「俺んとこにも連絡あった。遙音から」


「あ、そっか。そうだよね。よかったなー。二人とも」


「詳しいこと話したいから、次の土曜に『白』に来てほしいって言われてるんだけど、咲桜の都合はどうだ?」


「土曜日なら、私も休みだよ」


「ん。じゃ、一緒に行こう」