血だまりで産声をあげたマナちゃん。 第一発見者は近所の住人、猫柳龍生。 今日はマナちゃんの誕生日。 そして、僕にとっての祖父母の命日。 ……そんな経緯で生まれたマナちゃん。 家族――親戚の中でも、マナちゃんに普通の接することが出来るのは、マナちゃんが大丈夫なのは、僕だけだった。 父さんだってたまに困る、マナちゃんへの対応だって。 僕は無条件にマナちゃんの手を握っていた。 そうすると、泣きそうな瞳で僕を見てくる叔母。