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[進む空]
いつからだろう
背中を丸めて歩くようになったのは……
いつからだろう
下を見て歩くようになったのは……
子供の頃は
ただ、ひたすらに
前だけを見て走ってた。
ずっと誰かとかけっこしてた。
負けたら悔しいのに
何度も何度も立ち上がっては
走っていた
あの頃の進む空は
速かったんだ。
いつからだろう
前を見て歩けなくなったのは……
いつからだろう
空を見て歩けなくなったのは……
空はいつだって僕のスピードに合わせてくれるのに
僕は空を見ずに歩くようになってたんだ
僕はいつの間にか、猫背になっていた。
あの頃は親に反抗したりして
自分の道に悩んで
ただ、ひたすらに泳いでいた
自分と向き合っていた。
どんなに辛くても、向き合っていた。
あの頃の進む空は
僕に悩む時間をくれた。
いつからだろう
自分を卑下して生きるようになったのは
いつからだろう
胸を張って歩めなくなったのは
空はいつだって僕を見守ってくれたのに
僕は何かと向き合うことが怖くなったんだ。
僕はいつの間にか夢を無くした
今の僕は
言われたことだけをやる
まるでロボットだ
ただ、ひたすらに首を縦に振る
自分に渡された資料とにらめっこ
今の進む空は
何も動いていないだろう
いつからだろう
他人の言うことに従うようになったのは……
いつからだろう
自分から何かを言わなくなったのは……
空は今でも僕のみかたなのに
僕は何かを目に映すことが怖くなったんだ
久しぶりに見上げた
進む空は今でも僕の歩くペースで進んでいた。
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