ーーー 紅音の歌に凄く感動している中、私はちらりと響を見た。 見たことも無い優しい表情だった。 ……ねぇ、響。 もし私が紅音みたいに歌がうまかったら、バンドにいれてくれた? もし私が紅音みたいに歌を作れたら、好きになってくれる? 私は、響のことが好きなんだよ。 誰も気づいてはくれない。 響だけは、欲しい。