「そんな話……嘘だよ……」


「あたしは最初芽衣を助けたいと思って、芽衣を被験者に選んだ。最初は順調だったよね。イジメっ子たちがいなくなって平和なクラスが訪れると思った。だけど芽衣、あんた途中からトップに君臨したいと願うようになった」


理央はそう言いながら、ハガキを一枚破った。


そのハガキのサイン欄は綺麗に切り取られている。


そして引き出しの中か切り取られた方のサイン欄が出て来た。


あたしは驚愕で目を見開く。


そのサイン欄にはあたしのフルネームが書かれていたのだ。


「それ……それ、なんで！？」


あたしは理央に頼まれてサインをした覚えなんてなかった。


「新しいノート、使ったよね」


理央の冷たい言葉が胸に突き刺さる。


あぁ、そうだった。


あたしは課題をするために新しいノートを使った。


あの時、あたしはノートに自分の名前を書いたんだ。


なんの疑いもなく。