彼女たちと仲のいい他のグループのクラスメートたちも次第と集まりはじめていた。


あたしの話を聞いて一生懸命頷いていたり、メモを取りはじめる生徒もいる。


このクラス内にアンミの亡霊という非現実的なもの根付かせておいた甲斐があった。


そこから先、あたしはクラスのトップに立つのは簡単な事だった。


イジメも暴力も存在しないクラス。


だけど確実にカースト制度は存在していて、その頂点は誰もが認めるあたしだった。


そしてあたしの隣にはいつも晃紀がいた。


晃紀は変わらない笑顔をあたしに向けてくれる。


優しく話かけてくれて、一緒にご飯を食べてくれる。


これがあたしが望んでいた学校だった。


あたしはこんな風に当たり前だと思える景色を憧れていたんだ。


やっと、手に入れた……。