今回の一件で学級閉鎖になってしまうかもしれない。


さすがに、もう見逃す事はできないだろう。


だけどその前に、龍輝にはもう少し怖がってもらう必要があった。


学校が休みの期間に元の元気を取り戻されたら、今までの頑張りが無駄になってしまう。


あたしはゆっくりと立ち上がり、教室の後方に置いてあったペン立てを教卓へと移動させた。


もう使わなくなったペンが乱雑に置かれていることは、ここに入った時に気が付いていた。


今度はどんな死に方になるのか、あたしは唇をなめて想像する。


できれば登とは違う方法がいい。


気が付けばあたしの隣には理央が座っていた。


教室とは違う席順だけど、今はそれをとがめられるような事もない。


プリントを見るふりをして目の端で涼太の行動を見守る。