轟音を立ててバイクが通り過ぎる。




私にはそれが、羽の生えた鳥のように見えた。




多分私はあの生活に憧れてたんだ。




好きなように生きて、好きなように遊ぶ。




親のの目も世間の目も気にしない。




ただ、好きな仲間と好きな事して
楽しい事して遊ぶのを。




あの人と出会った時は本当に楽しかった。
みんなで騒いで遊んで喧嘩して。




喧嘩は出来なかったけど教えてもらった。
センス無いって笑われたけど。



そんな生活が楽しかったんだ。




でも、今ではあの時が夢のように思える。




暗闇から引きずり出してくれた
みんなの顔が見たい。



明るいところに行きたいと思ったけど
ここは違う。




みんなと一緒にいた
太陽に照らされているような明るさがいい。



こんな風にライトアップられているような
明るさがではなく、



太陽に包み込まれているような
暖かさを含んだ光がいい。




ねぇ、貴方は覚えてますか?





私は一生忘れないよ、貴方が約束してくれた事。





もう一度みんなの所に行けるなら、

この地位も、




この私が持っているもの
すべてを捨ててもいい、






だから、約束を叶えて。









これは、私の物語。




高校1年生から高校2年生までの楽しかった話。



今はもう、手に入らない世界。





ごめんね、貴方達より父親を選んで。