秘密の交換をしよう



香織ちゃんがニヤニヤと笑っている。


そんな反応されるのはなんとなく予想出来てたけど、実際にやられると恥ずかしい。



「凛ちゃん、決まった?」


「あ、はい。買ってきますね」



商品を手にしてレジに向かい、財布からお金を出そうとしたら、後ろから手が伸びてきた。



「え?」


「僕の家に食材がなかったせいでこうなってるんだから、これくらい出させてよ。ね?」



いや、ね?って言われても。


それに、断ろうにも、もう店員さんがそれを受け取っちゃったし。



「それと、昨日のお返し。凛ちゃん、僕のために買ってきてくれたでしょ?」



えっと……なんのことだろう。


昨日……



あ、思い出した。


先輩たちに囲まれてて、お昼食べてないんだろうなって思って、おにぎりとコーヒーを買って渡したんだった。



それなら、お言葉に甘えようかな。