秘密の交換をしよう



そう言うハルさんの顔は、真剣そのものだった。



また動悸が速くなったような気がした。



「そういえば、凛ちゃんの分は?」


「ありませんよ。ここには二人分の材料がありませんでしたから」


「それはもうしわけなかったな。じゃ、はい」



ハルさんはスプーンでスープをすくい、それを私に向けてきた。



これはいわゆるあーん、というやつでは?



普通、女性から男性にやるような……



というか、それは今わりとどうでもよくて。


ただでさえドキドキしてるのに、イケメンにこんなことされたら……



「早く、口開けて?」



この人はまた……



結局彼の言う通りにしてしまう私も私だな。


「材料ないわりに、上手く出来てるでしょ?」


「自分で作ったみたいに言ってますけど、作ったのは私ですよ?」


「そうでした」