秘密の交換をしよう



なんて、言わないけど。



「僕、君のこと好きになろうと思ったんだ。でも君といたら、君に似合うのは僕じゃないって思ってね。僕のことを好きだって言ってくれてる人に、それは失礼かなって」



大嘘。



それでも、このキャラに切り替えたからか、橋本が怒る様子はなかった。



つーか、こんなにあっという間にキャラを変えられるわけがない。


それなのに、ここにいる女子は疑おうとしない。



やはり、このキャラでいるほうがいいのかもしれない。



「ごめんね?」



まるでとどめのように、俺はもうしわけなさそうに笑って弁当を返した。


橋本がなにか言いたげにしていたが、聞かない。


もう、俺とコイツは無関係なのだから。



その場を去った俺は、もう前の俺とは真反対の人間だった。



その日から俺はホントの自分を偽るようになった。



そのせいか、俺の周りには人が集まるようになった。