「本当はなにが言いたかった?」
……鋭い。
もしかしなくても、母親よりも鋭い。
なにもないと言ったって、すぐに嘘だとバレてしまうだろう。
なら、手っ取り早く言うほうがいい。
「……彼女出来た」
「おお! やっとか。遥真はイケメンだからね。女子がほっとくわけないよ。いいなー、青春だねー」
「でも俺、その子のこと好きってわけじゃ……」
そうだ。
俺は橋本のことを知らないし、好きじゃない。
告白されて、それを受けただけ。
そんな気持ちでアイツと付き合うってのは、相手に悪いことはわかってる。
でも、ノーとは言えなかった。
「人付き合いは苦手か? 美少年」
千秋さんは起き上がりながら、聞いてきた。
今の話の流れから、どうその質問に繋げたのだろう。
てか、美少年に戻ってるし。
……いいけど。



