正直面倒だったが、断る理由もなかったから、大人しくついて行くことにした。
「あたし、橋本希美って言います。結木くんに、一目惚れしました。よかったら、付き合ってください!」
案の定、告白された。
オマケに敬語だし、息する間もなく言い切られた。
告白場所の定番と言えば、校舎裏だろう。
俺も、そこに連れて行かれると思っていたし。
でも、実際は廊下。
教室出て、すぐに告白された。
休み時間だから人目は多くて、こんな状況で俺は断ることが出来ない。
「……俺でよかったら」
久しぶりに出した声は、小さかった上に、冷たかった。
俺の答えを聞いて、橋本ではなく、橋本の周りにいた女子が嬉しそうに声を上げた。
もう俺は用済みだと思い、教室に戻ろうとした。
「今日、一緒に帰れる?」
「ん」
告白が上手くいったからか、もう緊張の色はなかった。



