秘密の交換をしよう



なんだか、拒絶されたような気がしてしまう。


私にも誰にも言えないような秘密があるように、結木さんにもあるんだ。


無理に聞くのはよくない。



「キャラについては、黙っておきます。香織ちゃんにも、美穂ちゃんにも」


「本当に?」



結木さんはドライアーのスイッチを切り、コンセントを抜きに立つ。


肩につくくらいのショートボブだから、もう乾いたらしい。



それを見計らって、私は結木さんが座っていたちょうど横に腰を下ろす。


ドライアーを持った結木さんは、ドライアーを片し、同じところに座ってくれた。



「結木さんになにか事情というか、秘密があるのはわかりました。私にもそういうのがあるんですけど……そういうものは、自分のタイミングで大切な、信用出来る人にだけ話したいというのも、わかります」


「そっか……僕、凛ちゃんと出逢えて本当によかった」



結木さんが私の頭をポンポンと叩いた。


心から嬉しいと思ってくれてるのが、結木さんの笑顔から伝わってくる。


あんなに、胡散臭かった笑顔が嘘のよう。



「そろそろ寝よっか。凛ちゃんは寝室にあるベッド、使ってね」