自分でやりますって言う前に、結木さんに背中を押され、床に座らされた。
結木さんはコンセントを差し、ソファーに座った。
「凛ちゃんは、恋愛に興味ないの?」
ドライアーのスイッチを入れ、髪を乾かしてくれるのはいいが、どうしてそんなことを聞かれるのか、わからない。
「俺、凛のこと好きなんだけど」
私が興味ないことを肯定するより先に、結木さんが私に告白した。
そして、電源がつきっぱなしのドライアーをどこかに置き、後ろから抱きついてきた。
突然の出来ごとすぎて、体は動かないし、頭は真っ白。
「だから、少しでも恋愛に興味を持ってくれたら嬉しいなー、と僕は思うのですよ」
僕に戻った……
なんでさっき、俺って言ったの……?
「凛ちゃんなら、信用してもいいかなって思ってさ。こんなふうに思える女性、初めて会ったし、僕は大切にしたい」
そっと顔を後ろに向けたら、悲しそうな目をした結木さんがいた。
結木さん、なにかあったのかな……
「私でよかったら、話聞きますよ……?」
「凛ちゃんは本当に優しいね。ま、いつか話すよ。僕の過去を言いふらされたら困るし。あと、本当のキャラとか」
結木さんは私の頭を前に向け、また髪を乾かし始めた。



