秘密の交換をしよう



「あ、すみません。会社での一ノ瀬さんと違いすぎて、つい」


「会社での凛って、どんな感じなんですか?」



香織ちゃん、そこ聞く?


その内容、これ以上広げるの?



高校とかの三者面談みたいで、小っ恥ずかしい。



「仕事のことを一番に考えていますよ。スピードも早い。他の人は僕の機嫌を取るのに必死なようで、今日見た限りでは、全く仕事しに会社に来ているようには感じませんでしたから。その中にいたからこそ、一ノ瀬さんがキャリアウーマンに思えたのかもしれません」


「へぇー」



香織ちゃんが子供がイタズラするときのような、嫌な笑みを見せた。


こういうときの香織ちゃんの言葉は、イタズラを越えてるんだよな……



「普段の凛はもっと可愛いですよ」



……ほらね。



「そうそう。天然だし」


「それは見てみたいですね」



もう三人の会話に入れない……


入りたくもないけど。



「すみません、注文お願いできますか?」



会話を終わらせる方法は、注文するしかないよね。


一旦切り上げ程度にしかならないかもしれないけど。