「リンリーン。アンタどこ行くの? 着きましたけど」
「え?」
足を止めて後ろを見たら、結木さんはもう中に入ってて、美穂ちゃんがドアから顔を覗かせていた。
着いたのがわからなくなるくらい、ボーっと歩いてたみたい。
私はドアを開けてくれている美穂ちゃんにお礼を言って、中に入った。
「香織ちゃんは?」
「まだ来てないっぽい。ま、そのうち来るっしょ」
適当だなー……
美穂ちゃんは結木さんが案内されていた四人席のところに進んでいった。
周りの女性客がざわざわとしているから、見つけやすかった。
そして、美穂ちゃんは結木さんの前に座った。
「リンリンは結木さんの隣ね」
美穂ちゃんの隣に座ろうとしたら、拒否された。
「結木さんと香織は初対面じゃん。それで隣の席って酷でしょ?」
だったら、美穂ちゃんが結木さんの隣に座ったらいいのに。
結木さんの隣って、無駄に緊張するから、嫌なんだけど……



