秘密の交換をしよう



横に並んだら、私の小ささが一際目立つ……


というか、結木さんが背が高すぎるんだ。



「結木さん、どうしてそんな仕事しか頭にない子を庇うんですか!?」


「女として、なんの努力もしてないじゃないですか!」



返す言葉もない。


オシャレは出来てないし、メイクも薄くしかしてない。


自分を美しく見せる努力を、ひとつもしていないんだ。



そんな私を、先輩たちが気に入らないことくらい、理解出来る。



というか、社会人なんだから、仕事しか頭にないことのなにが悪いのかな。



それに、だからと言って、結木さんのお昼をお預けにさせるのは違うと思う。



「皆さんのお誘いは大変嬉しいです。でも、僕はもうお腹が空いてて、とても移動する気が起きません。なので、一ノ瀬さんが買ってきてくれたこれで、済ませます」



結木さんはそう言って微笑んだ。


すると、みんなそれなら、と呟きながら解散していった。



このときばかりは、この微笑みに感謝だ。



「一ノ瀬さん、ありがとうございました」


「いえ……私は、結木さんに頼まれた仕事を早く仕上げたくて……」


「それでも、助かりました」