秘密の交換をしよう



「美穂ちゃん、私、コンビニに行ってくる」


「ちょ、リンリン!?」



美穂ちゃんの慌てる声が聞こえてきたけど、それに答えるよりも先に、私の体は動いていた。



さっきカフェに行ったばかりですぐ出てきたから、財布はきちんと持ってる。


パンかおにぎりくらいは買えるはず。



そして、おにぎりとコーヒーを買い、戻ってみれば……



案の定まだ誘い合いが続いていた。



「美穂ちゃん……結木さん、なにか口にしてた?」


「おかえり、リンリン。ずっとあの調子だったよ」



やっぱり……


買ってきてよかった。



私は小さな体を活かして、隙間から結木さんに近付く。



「ゆ、いきさん……おにぎり、と、コーヒー、買ってきまし、た……」



なんとか辿り着いて、私は懸命に腕を伸ばして、コンビニの袋を渡そうとした。



けど、先輩の力は強く、結木さんの目に入ろうってところで、私は力尽きた。


だから、袋も呆気なく私の手から落ちた。



「あ……」


「一ノ瀬さん?」



私に気付いた結木さんは、袋を拾い、私を立たせてくれた。