秘密の交換をしよう



もしかして、この子もわがままタイプかな……



「翼君は、女性を泣かさないんですか? みなさんに彼女がいると嘘をついているのは?」



あと二歩くらいで部署に着くというのに、翼君が足を止めた。


私もなぜか、立ち止まる。



「…………僕も最低でしたね。人のこと、言えないです」



佐倉君は肩を落とした。



ありゃ。


逆に責めてしまった……



「ごめんなさい。そういうつもりで言ったわけじゃ……」


「リンリン、翼君。なにやってんの、そんなとこで」



コーヒーを持った美穂ちゃんが、不思議そうな顔をして前を通った。



「……仕事に取り掛かりましょうか」


「そうですね」



そうして、私は任された翼君の教育係と、企画に参加していたときに溜まった仕事を終わらせていった。