「そうだ、この子が翼君のお世話係、リンリンだよ」
香織ちゃん、美穂ちゃん、私、佐倉君の順に並んで歩き出す。
「一ノ瀬凛です」
歩きながらだから不格好になったけど、私は軽く頭を下げた。
「佐倉です。よろしくお願いします」
わあ、礼儀正しい子だな……
「一ノ瀬さんって、可愛いですよね」
「へっ!?」
佐倉君は真顔でそう言った。
佐倉君って、こういうことを平気で言うんだ……
「こう……サイズ的に」
ああ、サイズ的に……
つまり、小さいと?
……気にしてるのに。
「えー、サイズだけ? ま、初めて会ったもんね。でも、これからリンリンの可愛いところ、もっと知れるからね!」
「ちょっ、なに言ってるの!?」