秘密の交換をしよう



美穂ちゃんの言葉は耳に入ったけど、私は黙って俯いた。



「どおりで、今日一日結木さんが不機嫌だったわけだ。なんで結木さんに別れようなんて言ったの?」



すると、美穂ちゃんため息混じりにそう言った。


私は、美穂ちゃんの言葉に、思わず顔を上げてしまった。



「私が言ったわけじゃないよ……?」


「え? 違うの?」



とりあえず、頷く。


なにがどうなっているのかわからないけど……



「……そういうことか」



香織ちゃんはなにかに対して、怒りを覚えているように見えた。



そして、そっと私を抱きしめた。



「凛、もっと早く来ればよかった。一人で辛かったでしょ?」



香織ちゃんの腕の中で、もう一度頷く。


優しく頭を撫でられたのがスイッチとなり、さっきあんなに泣いたのに、私はまた泣いた。



「落ち着いた?」