秘密の交換をしよう



ハルさんのまとう空気というか、声色が無性に怖くて、私はハルさんに言われるがまま、ソファに座った。



「単刀直入に言うよ。凛、俺と別れてくれ」



コーヒーをテーブルにコーヒーを置くやいなや、ハルさんはそう言った。



冗談だと思いたかったけど、ハルさんの真剣な表情がそうさせてくれなかった。



まるで、頭を鈍器で殴られたような衝撃だ。



「どう、して……私しか、いないって……ありえないって、言ってくれたのは、嘘、だったの……?」



言葉が途切れ途切れになってしまう。


こうして話したりしていないと、今すぐ涙を流してしまいそうなのだ。



「悪いけど、それは俺の勘違い。突如現れた信頼出来る女性だったから、好きなのかなって、思っただけ」


「私……別れたくないです。ハルさんのこと、好き、だから……」


「凛。それは自分の気持ちを人に押し付けてるようなものだ」


「でも……」


「ったく……もっと聞き分けのある賢いやつだと思ってたんだけどな。仕方ないからはっきり言ってやるよ。俺は、凛を仕事仲間としては好きだが、女としては嫌いだ」



もう、我慢出来なかった。


私の頬に、一筋の涙が流れた。