「やだ。凛から離れたくない」
……さて、どうしたものか。
「このままだと、なにも用意出来ませんよ? いいんですか?」
「……いいよ。凛を食べるから」
「なっ……」
ハルさんは右手で私の顎を支え、私の言葉を遮るように唇を重ねた。
それは今までされたキスよりも、はるかに長かった。
次第舌が入ってくるようになって、だんだんと体に力が入らなくなる。
手に持っていたはずの食料は、いつの間にか私の手元からなくなっていた。
「……はぁ、はぁ……」
キスの間の息の仕方なんて知らない私は、ずっと息を止めていた。
ハルさんの唇が離れて、呼吸をする。
「可愛いね、凛。ずっと息を止めるなんて」
「だって……」
わからないものはわからないんだから。
「まあ、そのうちなれるよ。ところで、凛はどこをお望みかな?」
「なんのことですか?」
「……これは本当にわかっていない顔だな。仕方ない。ベッドにするか」



