こんな見え透いた嘘をついたって、なんの意味もないのに……
「リンリン、今時間ある?」
「えっと……」
流れ目でハルさんを見る。
「二十分くらいなら」
その言葉を聞いてすぐ、私の視界にはハルさんの後ろ姿が映っていた。
私は美穂ちゃんに連れられて、休憩所に行った。
「気持ちの整理、ついた?」
ソファに座らされ、缶コーヒーを渡された。
やっぱり、バレてたみたい。
「なんだか……怖いね、恋愛って。私が私じゃないみたい」
美穂ちゃんは私の横に座って、相槌を打ちながら話を聞いてくれてる。
「ハルさんが姫鈴さんにああ言ったのは、私のことを守ろうとしてのことだって、頭ではわかってるの。でも……」
なんて言えばいいかわからなくて、口ごもってしまった。
それでも美穂ちゃんは私の次の言葉を待ってくれた。
そのおかげか、徐々に気持ちが落ち着いてきた。



