できるなら、山崎との関係は切っておきたいのに……
「でも、あなたは諦めるしかない。僕と一ノ瀬さんは恋人同士ですので、山崎さんが入り込めるような隙間は一ミリもありません」
まさかの言葉に驚いて、私はハルさんの顔を見た。
私の視線に気付いたのか、ハルさんは優しく微笑む。
「そう……でしたか……」
山崎は動揺しているのか、目を泳がせている。
どう出るかと様子を伺っていると、山崎は急に立ち上がった。
「すみません、せっかくお誘いしていただいたのですが、これで失礼します。また、後ほど」
そう言い捨てると、鞄をもって店を出ていった。
「これで……よかったんですよね?」
「大丈夫だろ。ま、なにかあったときにはまた俺が守ってやるよ」
それから少しして、三人分の料理が運ばれてきた。
私たちは自分の料理と、山崎の料理を半分ずつお腹に入れて、会社に戻った。
すると、いつも以上に視線が私たちに集中しているような気がした。



