「一ノ瀬、今日カラオケ行かね?」
放課後、帰りの準備をしていたら、先に終えたらしく、山崎にそう言われた。
出入り口は、山崎が出てくるのを待っている人で溢れかえっていた。
「凛はあたしと遊びに行くんだよ。諦めな」
約束をした覚えはないのに、香織ちゃんが私に抱きついて、すかさず助けてくれた。
山崎は拗ねたような顔をし、集団に混じって教室を出ていった。
「あの、香織ちゃん……」
「わかってる。今日も遊べないんでしょ? あれは、凛が困ってるのかなー、って思って言っただけだから。でも、いつか絶対に遊んでね」
「もちろん! ごめんね」
私はスクールバックを肩にかけ、教室を後にした。
多忙な日々だったけど、それなりに楽しくやってた。
それなのに、私の日常はまた、他人に壊されることとなった。
あの山崎逞翔を中心に。
ある日から、私への徹底的ないじめが始まった。



