課長の瞳で凍死します ~伊勢編~

 




 課長とお土産見られて楽しかったなー。

 部屋に帰った真湖は、ベッドの上に今、買ったお土産と、鳥羽水族館で買ったお土産を並べて、確認していた。

「これが課長のおうちので、こっちがうちの。
 これが三上さんで、羽村さんで……」

 天蓋のカーテンの向こうで、雅喜が、
「羽村は買わなくていいだろ」
とすかさず言ってきたので、真湖は、はは、と笑って、黙って分ける。

 これが浩ちゃんの。

 女の子たちのはとりあえず、自分が可愛いと思うものを買ったけど。

 男の人のは、なににしたらいいのか、迷っちゃうよな~とせっせと袋に詰め直していた真湖は、誰かの影が自分にかかっているのに気がついた。

 いつの間にか雅喜が真湖の目の前に、腕を組んで立っていた。

 見上げると、
「沢田。
 まだ夕食まで時間があるぞ」
と言ってくる。

 職場のようにキビキビと言われたので、つい、
「は、はいっ。
 なにか見返しましょうかっ?」
と仕事中のように言ってしまったが、此処には見返す書類などなかった。