「く、黒川くん…」 嘘でしょ。 玄関には、相変わらず銀髪へアの整った顔の彼がいた。 なんで…いるの……?! 「姫野さん1人だと心配だから来ちゃった」 「へ?!」 私…今日学校に行くなんて一言も…。 「電話、あなただったのね!」 え? 電話? 後ろでそう微笑むお母さんをバッと見る。 「黙っててごめんね」 お母さんはそう言って、ぺろっと舌を出した。