私は短刀を抜くと次は心臓を刺した。

血は流れて私の手は真っ赤に染まっていく。

新しい着物にも少しだけ血がついて模様のような感じになってしまった。




ああ、ここまで罪悪感が残る殺しなんて…生まれて初めて。





「ここで死んで…もうこれ以上、総司は騙させない」



「桜女?ここにいるのか?」



「そう、じ…」




総司は店の裏にやってきた。
おそらく刀の音などのせいだと思う。


総司はこの光景を見て驚いていた。


そりゃあそうだ。

血まみれの私と血を流して倒れる伯父さん。




「桜女が殺ったのか…」




「彼は長州の間者だと自分で自白してた…。私を連れていくことが目的だったらしい。ごめん…助けを呼ぶなら他の奴らを殺すと言われた。総司の知り合いなのに…ごめん」



こんなに震えが止まらないのは久しぶりだ。