あれから数日が経ち、いろんなことが変わった。

ほとんどの椿さんに味方していた人が私の方についたこと。

私のことを嫌いと言っていた女中さんや私を傷つけた隊士達…みんなみんな。


正直言って嬉しくもなんともない。




「そういう人が一番嫌いだわ」




何かがあると手のひらを返したように味方敵を変えていく人。




「まあ、それが人間…だよね」




私は化物だから感性が違うのかな…。




「あれ…なんだろ、この箱」




私の布団の隣りに置いてあるのは大きめの衣装箱。

中を開けるとそこには真っ白に桃色の桜と金の蝶が描かれていた。




「か、可愛い…あ、っと…」




着物の上に置かれてるのは墨で文字が書かれた紙。