黒 桜

「そんなに見られたら起きられねぇ」



突然喋り出す沖田さんに私は驚いて尻餅をついた。




「ちょっと!狸寝入り!?」




「さっきまで寝てた。桜女がぶつぶつ言ってるあたりで目が覚めた。今日、俺のこと見すぎでっせ」




「ご、ごめんなさい…それより話って?」




「明日から桜女の部屋は俺の部屋の一番目の角曲がった突きあたり」




ああ、そっか。
片付けが終わったんだ。




「わかりました…」




「やっとうるせぇのが消えるってことですぜ?嬉しいでさぁ」




それが本心でも本心じゃなくてももう、沖田さんと話せる回数…減っちゃうんだなぁ。