黒 桜

「じゃあ、いいです。私一人でやりますので」



私が背を向けた瞬間、沖田さんが口を開いた。




「あ、俺になんの用だったんですかい?包帯…とか聞こえやしたけど」






私はとっさに手を背中に隠して大丈夫と笑顔で答えてさっさと勝手場に向かった。





「さっさとやらんとな」




とは言ったものの…午の刻までに終わる気配がない!



※午の刻…正午





「お、いたいた。桜女ちゃーん」




私に声をかけるのは斎藤さんだった。





「どうされました?」