「あの?聞いてますかい?そんなぼろい姿で…」



「桜…を近くで見たくて」




腰には刀…どっかのお侍さんか。





「とりあえずここ、俺の秘密の場所なんだけどな」



「そうなの?ごめんなさい」



「別に謝らせたいわけじゃないさ。ただ俺も任務が終わってここずっとここに来てなかったからね」





男は傘を閉じて木の幹に立てかけた。




「俺も行っていい?」



「どうぞ…」




私が言うと彼は一瞬にして私の隣にいた。



木登りの達人…。




「その驚く顔…面白いね」