黒 桜

「どうしたんですか?これ…」



「まあ、街での揉め事を止めようとしたら切っちゃってさ。あとは右手を打撲」



「利き腕…刀が握れないってことですね」




私は親指を噛んで小さな血を出した。
そして山崎さんの腕に血をつけた。




「すっげ…打撲も治るの?」



「治ると思いますよ!」




みるみるうちに傷は消えて数分で完璧に傷は閉じた。打撲も治ったようで山崎さんは子供みたいな顔をして喜んでいた。




「ありがとう、桜女さん」



初めて名前を…なんだか嬉しいな。




「じゃあ、俺は起きてる奴らと一杯」



「はい!飲み過ぎないでくださいねー!」