「阿呆」
 


総司は鉄格子に手を入れて私のでこにでこぴんをした。





「一人で戦って桜女が死んだら元も子もないだろうが!」



「そんなこと言ったって犠牲はつきものなの!仕方ないじゃん!」




私の人生はたくさんの犠牲があってこんなことになったの。

犠牲はつきもの。当たり前なの。


総司とは…みんなとはやっぱり考え方が違うっていうの? 




「犠牲はつきものだぁ?そうかもしんねぇけどお前は女で俺の思い人そして新選組の女中だろうが!一人で戦ってんじゃねぇ!女らしく男に背中でも何でも預けてみろ!」




その言葉で私の中で何かが崩れた気がした。




私は間違ってた…?
一人で戦ってないの?
私はみんなと戦ってても大丈夫なの?